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補助金・助成金2021.11.10

【事業再構築補助金】事業計画書の書き方(徹底解説)

【事業再構築補助金】事業計画書の書き方(徹底解説)

はじめに

 事業再構築補助金を申請する上で、事業者の皆様が頭を悩ませる「事業計画書」について、本日は実際に作成する上でのポイントを少しでも分かりやすく解説させて頂きます。

 公募要領での事業計画書の基本的なポイントは下記をご覧下さい。

 

弊社でも残り少ないですが、随時相談を受け付けております。対応させて頂ける数には限りがございますので、お早めにご相談頂けますと幸いです。

事業計画書作成の共通の悩み

 事業計画書を作成する上での皆様共通の悩みとして最も多いのが、普段、事業計画書を作成しておらず、いざ作成しようとしても15ページという圧倒的なボリュームと、何をどのような順序で記載するのかが分からず、中々作成が進まないという点です

 しかしながら、事業者の皆様は常日頃から自社の経営のことを考えていらっしゃるため、実際作成をし始めると15ページというボリュームは決して多くないということを実感して頂けると思います。

 「大きな視点のストーリー」と「記載内容」、「記載順序」さえ予め決めておくことで、簡単に!とはとはいきませんが、何もない白紙の状態から比べると、圧倒的にスムースに事業計画書を作成することができます

 それでは、実際に事業計画書を作成する上でのポイントを確認していきましょう。

ポイント①「大きな視点でストーリーを描く」

 まず注意しないといけないのは、当たり前ですが、事業再構築補助金の趣旨に沿った“採択されるための”事業計画書を作成する必要があります。逆にどれだけ優れた事業計画書であっても事業再構築補助金の趣旨に沿っていなければ残念ながら採択はされないのです。

 それでは、改めて事業再構築補助金の【事業目的】と【申請要件】を確認しましょう。

事業目的

 ポストコロナ・ウィズコロナの時代の経済社会の変化に対応するため、中小企業等の思い切った事業再構築を支援することで、日本経済の構造転換を促すことを目的とします。

申請要件

売上が減っている

事業再構築指針に沿った事業再構築に取り組む

【ex,新分野展開の場合】

☑ 要件①:製品等の新規性要件

要件②:市場の新規性要件

要件③:売上高10%要件

補助事業終了後3~5年で付加価値額の年率平均3.0%以上増加の達成

上記を、自社の状況に沿って大きな視点でストーリー展開しましょう。

①コロナで売上が減少している(今後も減少していく)

一時的な売上の減少ではなく、ポストコロナ・ウィズコロナの新たな時代に移行していく中で、既存の事業ではコロナ前の売上には回復しない(寧ろ減少していく)という論法で展開していく必要があります。

②大胆な事業再構築を実施

ポイントは、「大胆」という点です。事業再構築指針をご確認頂ければお分かりになりますが、既存事業の延長線の事業ではなく、「質(商品・市場)」、「量(売上高)」共に既存事業とは異なる新たな事業(業態)への転換が必要となります。

③生産性の向上

 申請要件の一つに、「付加価値額※の年率平均3.0%以上増加」があります。これは、単純に売上高の増加だけではなく、利益を伸ばすことが求められているということです。

 公募要領においては、更に事業化点として、「既存事業とのシナジー効果」、再構築点として「リソースの最適化」の記載があります。

 つまり、既存事業のノウハウを有効に新事業に活用し、既存事業で余剰となったリソースを新事業に振り替える選択と集中を行うことで、利益を伸ばすというストーリー展開が必要となるのです。

※付加価値額=営業利益+人件費+減価償却費

ポイント②「記載内容」

 ポイント①の「大きな視点でのストーリー」の構築が完了しましたら、今度はその事業計画が本当に成功するのかを、“納得できる”事業計画書を作成していくことになります。

 ここからは通常の自社の経営計画書を作成するのと同じ手順となります。まずは以下の事業計画書の核となる項目を十分に検討します

「他社とは差別化した商品か(商品力はあるのか)」

「収益力のある商品なのか」

「展開する市場の規模は十分か」

「どうやって売るか」

 事業計画書作成の”あるある”ですが、作成し終わり、自分ではこれは素晴らしい事業計画書ができたと思っていても、第三者に説明している段階で詰めが甘いことに気づくことがよくあります。客観的に視ても上記の核となるポイントが”納得できる”ところまで詰めていく必要があります

ポイント③「記載順序」

 最後に、ポイント①のストーリーに基づき、ポイント②で作成した核となる「記載内容」に”付け加えていく”作業となります。

 商工会等で確認書の発行を依頼する場合には、基本的には事業者自ら一から事業計画書を作成する必要があります。その際、記載の順序等に悩むことになると思われます。記載の順序は特に定めはありませんが、公募要領のポイントは漏れなく記載していく必要があります。

 なお、私も含めた認定支援機関で、事業再構築補助金の支援を行っている事業者ではフォーマットとフォーマットに落とし込むための質問リストを準備しているため、その手順に沿えばスムースに事業計画書を作成することができます(お問い合わせはこちら)。

 漏れながない事業計画書を作成する上で、事業再構築補助金のホームページ内にある採択事例は一つ参考になります。実際に採択された10事業者の事業計画書を同ホームページで確認することができます。

https://jigyou-saikouchiku.go.jp/cases.php

 それぞれ事業再構築指針の種別や業種は異なりますが、基本的には以下のような構成で作成していきます。

事業計画書の記載内容
1. 補助事業の具体的取組内容

①会社概要 ⇒既存のサービス内容を自社の強みを絡め記載

②事業環境 ⇒自社の市場の現状を記載

③コロナによる影響 ⇒業界全体と自社への影響、コロナの展望を記載

④事業再構築の必要性 ⇒脅威と機会を自社の強みで打開するよう記載

⑤事業再構築の内容 ⇒申請類型の要件を満たしていることを記載

⑥他社・既存事業との差別化 ⇒商品力・価格力等を記載

2. 将来の展望

①事業化に向けた戦略 ⇒市場、顧客ニーズ、自社ノウハウ、リスクを記載

②事業化の見込み ⇒KPIを設定した目標売上、営業方法を記載

3. 本事業で取得する主な資産

①一覧を記載 ⇒名称、分類、設置場所を分かりやすく記載

4. 収益計画

①実施体制 ⇒担当者を業務ごとに記載

②スケジュール ⇒事業化前・事業化後のスケジュールを記載

③収支計画 ⇒新規・既存事業ごとの内訳、算定根拠を記載

④資金調達計画 ⇒調達先、調達額を記載

その他の留意点

 以上の手順で作成した事業計画書は、審査員の方々がチェックしていくことになりますが、審査員の方は1日に大量の事業計画書を確認していくことになります。

 そのため、「写真がなくビジュアル的に見劣りする」、「誤字脱字が多い」「ページ数が少ない」等、一目見て他社に劣っていると判断されないように形式面も留意した事業計画書の作成を心掛けましょう。

 

※内容は、執筆現在当時の法令等に基づいております。文中の税法の解釈等見解にわたる部分は、執筆者の私見ですので、実際の申告等税法の解釈適用に当たっては、ご本人の責任において行ってください。

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